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事故について

4月のある日、私は自転車に乗っていました。
青信号の交差点を走っていたら、車がノーブレーキで突っ込んで来ました。


「あっ!」


そこで記憶は途切れました。



意識が戻ったのは病院の個室。
たくさんの管に繋がれ、全身の激痛と酷い吐き気。

「あの時、跳ねられたのか…」

体が動かない。
声を出すと頭に響いて痛い。
どこがどうなっているのかわからないまま嘔吐を繰り返し、高熱と痛みで、ただ苦しい。
考える力は無く、感情も無い。


目をつぶると、何故か自分の意識が宙に浮いていて、上空から地球を見ていました。
空から山頂が見え、川や千枚畑、海、滝が見えました。


寝たきりのまま1週間目に見せられた診断書には
「頭蓋骨骨折、脳挫傷、外傷性クモ膜下出血、手足指5本骨折、かかと裂傷」


平熱に戻るも寝たきり、嘔吐と激痛で眠れない日々が続く中、診察に来られる複数の医師は口々に
「頭のケガから見て(生きてる事が)奇跡ですね。」


しかし、絶え間なく襲いかかる痛みと吐き気に苦しむ私は別の事を思っていました。
「跳ねられたまま死んでいた方がどれだけ楽だったか。」


生き地獄。
それでも生きてなければならないのかと思いました。


やっと起きられるようになり、退院。

退院後、リハビリに通うタクシーに乗り、もうすぐ病院に到着すると言う時に救急車のサイレンが聞こえました。
救急車を通す為、私が乗るタクシーも周りの車も停まりました。


その時、ハッとしました。
「私が救急車で運ばれていた時も多くの車が停まってくれてたのだ!」

私は意識不明で何もわからない時に、見ず知らずの多くの方々が私を助ける為に車を停めて下さっていた事実。
入院中、壮絶な痛みと吐き気に襲われていた時も、私が知らない所で多くの方々が動き、祈り、遠隔治療やクリアリングをして下さっていた事に気付いた途端、涙が溢れました。


「生かされたのか!」



私に思いをかけて下さった、お一人お一人にひれ伏してお礼を申し上げたい。
「どうやってお返しすれば良いのか?」
人生の師に問うと彼女はこう答えました。
「ただ受け取れば良いのよ。」
涙が止まりませんでした。


思い返す度に涙が出ます。
私の回復を祈り、優しいお気持ちを私に送って下さったあなた様に感謝のみ。

                                                                                                   みり