それは、この難病を背負っている子供たちが
1人の例外もなく、いつも笑顔で実に明るいということです。
あれだけの難病、しかも毎日激痛と闘っている。
いつ治るかも分からないのに、なぜこんなにも明るく、
逆にこちらが癒されるような笑顔を見せてくれるのか、
不思議でしようがなかったそうです。
その理由は、
その医師が「スキンシップ遺伝子」と呼ぶ、
母と子の触れ合いによって活性化される働き。
「表皮水疱症」は、通常三層からなり、
くっついている皮膚が、その状態が不十分なため、
夜寝返りを打つだけで、皮膚がずれてやぶれてしまう。
だから子供たちが生まれた時から、毎日毎日、朝夕2回、
お母さんが水疱をつぶして全身に手のひらで軟膏を塗る。
その母の手が遺伝子に働きかけ、情動の発達を促して、
あの優しい笑顔を生み出していたというのです。
私はある整膚師さんが、妊婦さんを整膚しながら
「赤ちゃんが生まれたら毎日整膚してあげてね、
そうしたら、すぐにキレるような子供に
ならないからね」と話されていたのを
思い出しました。
触れられる心地良さは心を満たし、
その充足感は、生きていく大きな力のもととなる
そんな風に感じ、とても心に響いたお話でした。
コメントをお書きください